【英検Jr.】が子供におすすめな理由・メリットは? 英検との違いも解説!
子供向けの英語検定試験と言えば、「英検Jr.」を真っ先に思い浮かべるのではないでしょうか。
改名前は「児童英検」の名称で親しまれていた英検Jr.は、実用英語技能検定(英検)と同じく日本英語検定協会が実施しています。そのため、有名な試験ではありますが、
「英検は知っているけど、ジュニアの方は良く知らないな」
「あえて(英検でなく)英検Jr.を受けるメリットはあるの?」
という方も、実際は多いかと思います。
この記事では、英検Jr.の特徴や試験内容、メリット等を英検と比較しながら解説しています。
英検と英検Jr.のどちらがいいのか迷っているという場合も、参考にしてみてくださいね。
英検Jr.とは
英検Jr.はかつて「児童英検」という名称でしたが、2015年4月に改名されました。実用英語技能検定の「英検」と同じ名前を冠することで、関連テストだと分かりやすくなりました。ロゴも英検と似た感じの、新しいものになりました。
公式サイトによれば、英検Jr.は小学校低学年~高学年を対象にした試験です。
ですが、年齢制限は設けられておらず、日本語の説明文はすべて音声で読み上げられるためひらがなを読めなくても大丈夫です。
オンライン試験・ペーパー試験の2種類があり、オンライン版については自宅受験が可能なため、小さな子供たちにも受験しやすくなっています。受験方法については後ほど詳しく説明します。
まずは、「英検」との違いを細かく見てみましょう。
英検Jr.の特徴 【英検】との違いは?
英検Jr.は、子供たちが英語に親しむことを目的として開発されたテストです。そのため英検とは違い、かなり「子供用に」配慮されています。
合否について
英検では合否が出ますが、英検Jr.は合否の無い「育成型」の試験です。あくまで「自分がどれくらい出来ているのか」を確かめるテストです。
成績は「何パーセント正解したか」の正答率で表示されます。受験後には成績表はもちろん、(正答率にかかわらず)必ず賞状も郵送されます。
グレード(級)と難易度について
英検Jr.は、英検のように「○級」という分け方ではありません。
簡単な順に「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」の3つのグレードがあり、レベルの目安は以下の通りです。
- ブロンズ:小学校低学年程度
- シルバー:小学校中学年程度
- ゴールド:小学校高学年程度
受験したグレードの正答率が80パーセント以上なら、次のグレードを受験してみましょう。
ゴールドを受験できるようになれば英検5級にも近づきます。
試験の形式について
英検は筆記が中心で、3級以上で面接(スピーキング)が加わります。一方、英検Jr.のテストはオールリスニングです。
ブロンズに関してはアルファベットや単語の読み書きも出題されません。英語で出される指示に従い、イラストを選ぶことができるなら未就学児でも受験可能です。
また、マークシートではなく問題冊子に直接○を書き込む形式となっています。
英検Jr.のサンプル問題をチェック!
英検Jr.にはどのような問題が出題されるのか、確認してみましょう。
解答は全て選択式です。正解を1つだけ選ぶものもあれば、当てはまるものを全て選ぶ問題も出ます。(答え方に関しては日本語の音声が流れます)
※カッコの中は、それが出題されるグレードです。
(B=BRONZE / S=SILVER / G=GOLD)
- 絵に合った内容の文を選ぶ(B / S / G)
文章が3つ流れるので、絵に合う文章はどれか、番号で答えます。
- 正しく返事をする(B / S / G)
問いかけに正しく答えているものを、絵を見ながら選びます。
- 文や話に合う絵を選ぶ(B / S / G)
音声を聞いて、絵を選びます。グレードが上がるほど文章が長くなります。
- 言われたことに従う(B)
音声を聞いて、次にどうしたらいいかを絵で選びます。「窓を開けて」と言われたら「窓を開けている絵」を選びます。
- 「私は誰でしょう?」(B /S)
3つのヒントを聞き、それを表している絵を選びます。
- 内容に合うもの・言われたものを「すべて」選ぶ(B / S)
答えは1つではなく、複数解答となるので要注意。「りんごとバナナが欲しい」と言っていたら、りんごだけ選んでも不正解です。
- アルファベットを選ぶ(S / G)
単語を3つ聞いて、共通する最初の文字は何かを選びます。
- 書いてある単語を選ぶ(S / G)
読まれた単語はどれか、番号で答えます。
- 違うカテゴリーのものを選ぶ(G)
仲間外れを選ぶ問題です。絵はなく、音声だけを頼りに答えます。4つの単語のうち、3つは食べ物なのに1つだけ洋服だったり……という感じです。
- 書いてある単語を表す絵を選ぶ(G)
単語は読み上げられません。rabbitと書いてあったらうさぎの絵を選んでください。
- 話の要約(G)
一定の長さの文章を聞きます。どのような内容だったか、ただしく表現した文章を選びます。
- 正しく質問をする(G)
説明と絵を頼りに、状況に合った質問文を選びます。
- 4コマのセリフを入れる(G)
絵を見ながら、正しいセリフを選びます。選択肢の文章は読み上げられません。
- チャレンジコーナー(B / S / G)
自分のことを聞かれるので、自分の考えに近い選択肢を選んで解答します。
英検Jr.の試験対策
英検Jr.をオンラインで受験する場合は公式で出ているオンライン教材が最もおすすめです。ゲームのように楽しく学べるよう作られていますし、オンラインテストを受ける際の操作自体にも慣れることができるからです。
こちらの記事で詳しく紹介していますので、興味があったら参考にしてみてください。
英検Jr.の受験方法は2通り
英検Jr.にはペーパー版とオンライン版の受験があります。
ペーパー版はグレードに関係なく、「5人以上のグループで」「代表者が会場を確保した上で」かつ「定められた期間中に」実施することになっています。(個人での受験はできません)
「グループでペーパー版を受験します」という申請は、インターネットまたは郵送で代表者が行います。
一方、オンライン版はいつでも個人で受験が可能です。
申し込み方法や日程調整の煩わさしさもなく、小さな子供が一人になって試験を受ける必要がない、という点からもオンライン版が良いでしょう。
パソコン操作も自分で出来ることが理想ですが、お子さんのマウス操作がまだおぼつかない……という場合には、横で親御さんがマウス操作だけお手伝いしてしまっても良いかもしれません。(ですが一応テストなので、あくまでマウス操作のみのフォローが鉄則)
検定料について
ペーパー版、オンライン版の検定料は以下の通りです。
ペーパー版
(税込)
オンライン版
(税込)
オンライン版の方が、若干安いです。
オンライン版の「ラーニング」「フルパック」とは?
公式サイトを見ると、オンライン版の料金表はこのようになっています。ちょっと複雑ですね。
「グレードをどれにするか」「オンラインの問題集(=ラーニング)」を購入するかどうかで料金が変わってきます。
ラーニングというのが、先ほども触れたこちらです。
テストだけ受けられればいい、と言う場合は一番右に記載してある金額になります。「有効期限3か月」というのは「申し込みしてから3か月以内に受験してね」ということです。
「英検」ではなく「英検Jr.」を受けるメリット
英検にも英検Jr.にも、年齢制限はありません。そのため、基本的には英語のレベルに合わせてどちらを受けてもよく、幼稚園児がいきなり英検5級を受けても構わないのです。
ただ、これはルール上の話で、実際は「長い時間集中できない」「1人だと不安になってしまう」など幼い子供ならではの「壁」があります。
自分の力を試す「テスト」を受けてみたいけど、英検はちょっと早いかも……という場合は英検Jr.のオンライン受験がお勧めです。オンライン版であれば自宅で受験ができ、いわゆる「試験慣れ」も不要で英語の力を試すことに集中できます。
2020年度からは、小学5年生から英語の成績が付くようになりました。英検Jr.は小学校の外国語活動(英語)の授業内容とリンクしているため、英検Jr.の試験や勉強がそのまま学校の予習にもなります。
合否もなく、正答率にかかわらず必ずもらえる賞状や成績表で、勉強のモチベーションも維持できると思います。
とくに未就学児の場合は、英検Jr.の方がおすすめです。小学生になれば、学校で「テスト」というものも経験していくので「英検」の方でもいいと思いますよ。
英検の記事はこちら。
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