何級を目標にすればいいの?【小学生の英検】
小学校での英語必修化が進み、幼児期からの英語教育に注目が集まっています。
以前は中学・高校生が受けるイメージの強かった英検ですが、最近では受験にチャレンジする小学生が増えているのをご存じですか?
●「小学生は英検何級を目標にするべきですか?」
●「小学生で英検にチャレンジすると、どんなメリットがあるの?」
●「英語が得意な親じゃないと、無理でしょ?」
●「中学校で受けても遅くないよね?」
このような疑問を解決するため、この記事を書きました。
英検の基礎情報
日本で英語の資格と言えば、まず思い浮かぶであろう「英検」(実用英語技能検定)。
「英検って、中学生の時に受けたかも。」という人も多いのではないでしょうか。 少し前までは英検=中高生の試験というイメージが強かったのですが、最近では英語への関心が高まり、小学生以下の英検受験者数は、なんと年間35万人以上!(日本英語検定協会調べ)
*英検には「実用英語技能検定」「英検Jr.」「英検IBA」の総称
英検について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
ちなみに「英検」は小学生以下のお子さんにハードルが高く感じられるかもしれませんが、英検の一歩手前に位置する「英検Jr.」もあります。
オールリスニングのテストなので、読み書きがまだできなくても大丈夫!
最初から英検にチャレンジするよりも、「英検Jr.」から入門するのがおすすめです。
小学生で何級取得を目標にする?
せっかくの検定試験。
闇雲に受験するよりも、お子さんの英語力向上やモチベーションアップにつなげるよう、効果的に利用したいですよね。
では、小学生は何級を目標にすればいいのでしょうか?
「英検」の公式ホームページでは『小学生のうちに英検5級の合格を目指しましょう!』とうたっています。
「他にはどんな考えがあるのかなぁ…。専門家の意見も興味がある!」ということで、忙しいみなさんに代わって、英語教育に関する本を何冊か読みました。
ここでは、Amazonで高評価・ベストセラーに選ばれていた2冊をご紹介しながら、知って得する情報を皆さんだけにシェアしたいと思います!
専門家の意見①
「世界で活躍する子の《英語力》の育て方」 船津 徹
筆者はどんな人?
英語教材の開発と幼児教育のプロ。
ハワイにTLC for Kidsという語学学校を設立。
英語力、コミュニケーション力、論理思考力など、世界で活躍できるグローバル人材を育てるための独自の教育プログラムを開発。
オリジナルの英語教材は、アメリカ最大の教育リソースサイト「OpendEd」による「最も効果がある英語教材部門」で第二位にランクインした。
2018年までに延べ4500名以上の子供の教育に携わる。
卒業生の多くがハーバード大学など有名大学に進学し、グローバルに活躍している。
その評判を受け、現在はアスリート、経営者、アーティストなどの子供が順番待ちとなる人気となっている。
目標とメリット
世界で活躍する子供たちの教育を考える船津徹さんは、日本でトップクラスを目指すため、高校時代までに【英検準1級】程度の英語力を身につけようと提唱しています。
英語学習をスタートする時期にもよりますが、幼児後期~小学校低学年で始めた場合、小学生で英検3級、できれば準2級の合格を目指すペースです。
そんなに早くから取り組む必要があるのか?答えはYes。
『英語には時間とお金をかける価値がある』船津徹さんは言います。
なぜならば大きくわけて3つのメリットがあるからです。
- ①中学受験・大学受験で試験が免除される
- ②グローバル就職で有利になる
- ③収入が増える
【①中学受験・大学受験で試験が免除される】 について、かみ砕いてお話しすると、大学受験の際に「英語ができる人は英語の試験を免除しますよ」という制度が導入されました。
それに伴い、早くから英語ができる優秀な生徒を確保しておきたいという私立中学校が増えています。
「英検3級以上」など、一定レベルの受験生に対し「点数加算」「判定優遇」「学科試験免除」など目に見える優遇措置が与えられています。
「英語ができると得をする世界」がすぐそこにあるのです。
【②グローバル就職で有利になる】 と 【③収入が増える】 については、
目の前の英語力ではなく、その先の未来に関わることです。
グローバル化が進み、現在は多くの企業が採用対象を世界に広げています。
日本企業がアメリカや東南アジアで採用活動をしたり、外資系企業が優秀なアジア人をリクルートしたりしています。
英語ができると、国内での就職でアドバンテージを得るだけでなく、海外採用のチャンスも広がるのです。
また「英語力」と「経済力」には強い関連性があると言われています。
英語力と経済力を調査したところ、英語力が高いとされた60ヵ国ほぼ全てにおいて、国民総所得と国民総生産の向上が確認されたと、「ハーバードビジネスレビュー」誌に掲載されました。(2013.11.15)
専門家の意見②
「10万組の親子が学んだ 子どもの英語『超効率』勉強法」 船津 洋
筆者はどんな人?
児童英語研究所 所長。
右脳教育の第一人者・七田氏に師事し、30年以上にわたり、幼児教室や通信教育などの教務を通じて子どもの英語教育と発達研究に携わる。
音声を入り口にした英語インプット教材「パルキッズ」を開発。
累計10万組以上の親子に対して、バイリンガルに育てるための指導を行っている。
目標とメリット
英語教育と発達研究のスペシャリスト、船津洋さんが掲げる目標は【小学生のうちに準2級】です。
先ほどご紹介した船津徹さんと、ほぼ同じレベルの目標だということがわかります。
そして小学生のうちに英語に力をいれることのメリットとして
- ①幼児の頃から英語を身につけさせるのは、極めて費用対効果が高い投資である
- ②大学入試はもちろん、中学入試でも英語ができる子が有利
- ③就職や昇格昇給において、英語力がますます大きな武器になる
以上の3つをあげています。
【②大学入試はもちろん、中学入試でも英語ができる子が有利】 と【③就職や昇格昇給において、英語力がますます大きな武器になる】に関しては、船津徹さんと同じご意見です。
私は大手英会話スクールのカウンセラーの経験がありますが、
「昇格試験でTOEIC○○点以上が必要で…」「海外赴任を希望したいのですが、応募条件のTOEICの点数に足りなくて…」というビジネスマンの方が本当に多かったです!
皆さんお仕事で忙しい合間をぬって、必死に通っていらっしゃいました。
いざ就職した後に英語力が武器になるよう準備しておくことはとても大切だと思っています。
【①幼児の頃から英語を身につけさせるのは、極めて費用対効果が高い投資である 】に関しては、小学生までに英検準2級程度の英語力を身につけてしまえば、受験に圧倒的有利 →学費の免除などの恩恵、英語に費やす時間を他の教科にあてることができる →私立ではなく国公立大の選択肢が増える →結果的に学費も大幅に削減できる という考えのようです。
高校生になってから1年留学しようとすると、少なくとも200万のコストがかかります。
英語が苦手なまま進学していくと、そのぶんを補うべく塾や英会話スクール等のコストも考えなければなりません。
幼児期の英語教育の環境を整えてあげることがとても重要であることがわかります。
要は「スタートダッシュが大切」ということですね。
専門家おすすめ!二人に共通する「超効率」勉強方法とは?
子どもに英語で苦労させないためには、「小学校のうちに準2級」が目標になるということがわかりました。
でも…いきなり現実を突きつけられても、雲の上の目標のように感じませんか?
「両親が英語がペラペラじゃないと無理でしょ?」
「小さいころからお金をかけて英才教育をしなきゃいけないんでしょ?」
「うちは兄弟が多いから、みんな留学なんてさせられない…」
みなさん!安心してください!
先ほどご紹介した英語教育のプロ2人は、
「どんな子も小学生のうちに十分な英語力を身につけられる」と言っています。
親の英語力も、英語学習にかけられる経済力も関係ありません。
おもしろいことに、2人がおすすめする勉強法には共通点がありました。
それは「英語の音のインプット+多読」です。
ある程度のインプットをした後は、子ども自身の力で英語力を伸ばすことができるそうです。
長くなってしまうので、この勉強方法はまた別の記事で詳しくお話ししますね。
とにかく、特別な環境や経済力は関係なく、だれもが「小学生のうちに準2級合格を目指せる」ということを覚えておいてください!
まとめ
- 英語学習の恩恵を最大限に受けたいのであれば、小学生のうちに準2級を目標にするのがおすすめ!
- 小学生のうちに準2級程度の英語力を取得すると、メリットだらけ!
- 特別な環境や経済力がなくても、トップレベルの英語力を身につけることは誰でも可能!