【JET(ジュニアイングリッシュテスト)】はどんな英語資格?

JETでTOEIC Bridgeの練習をしよう!

英語の資格といえば、日本のものなら英検が有名ですね。就職の時にはTOEICもなかなかの威力を発揮してくれます。

そんなTOEICにも「JET」という、子供向けがあるのをご存じでしょうか?

この記事では、JETがどのような検定試験なのかを詳しく紹介しています。おなじみの「英検」「英検Jr.(ジュニア)」とも比較しているので、レベル感が良くわからない場合にも参考にしてみてください。
公式サイトでチェックするのはちょっと時間のかかる試験の内容(サンプル問題)も分かりやすくまとめました。

最後に、他の英語検定試験についても触れています。


JET(ジュニアイングリッシュテスト)とは?

JETとはJunior English Test(ジュニアイングリッシュテスト)の略です。

名前にTOEICと入っていないのでちょっと分かりづらいですが、この試験を一言で説明すると「子供向けTOEIC」です。英検にも子供用に「英検ジュニア」があるのと同じような感じです。

ただ、JETの試験実施団体はTOEICの実施団体とは異なります。つまりJETとTOEICは別物と言えば別物です。

ではなぜJETは「子供向けTOEIC」として知られているのでしょう?

JETはSteven A. Stupakさんという方により開発されました。TOEICを育てた人物です。 そのStupakさんがTOEICの問題をモデルにして作ったのがJETであることから、JETは「TOEICのジュニア版」とも呼ばれています

試験内容はもちろん、カラーイラストがたくさん登場する等、小さな子供でも楽しく受験ができるように配慮されています。

JET、TOEIC Bridge、TOEIC

JETは「子供向けのTOEIC」と説明しましたが、実はTOEICにはもう1種類「TOEIC Bridge(トーイックブリッジ)」というものがあります。
かんたんな順に、

  • JET
  • TOEIC Bridge
  • TOEIC

です。TOEICを受ける前に、JETやTOEIC Bridgeでゆっくり慣れていくことができるようになっています。

TOEIC Bridgeが中高生向け、もっとちいさな子供たち向けにつくられたのがJET、というイメージです

この記事ではJETに焦点をあてているので、「TOEIC Bridgeについて詳しく知りたい」という場合は以下の記事を読んでいただければと思います。

JETを英検・英検Jr.と比較してみよう

JETの対象年齢は幼稚園~となっており、取り扱うトピックも子供向けに設定していることから、英検と言うよりは英検Jr.に似ています。(対象年齢はあくまで目安なので年齢制限はありません)

そして、その英検Jr.と大きく異なるのは以下の2点です。

  • 合否が出る(英検Jr.は正解率のみが表示され合否はない)
  • 回答方法はマークシート(英検Jr.は問題用紙に直接○を付けて回答)
  • オンライン試験はない(英検Jr.は自宅でオンライン受験が可能)

合否が出ることととマークシートの使用については英検と同じですね。ただし、マークシートの選択肢は3つです。(英検は4択)

これらのことを踏まえると、難易度に関してはなんとなく「英検Jr. < JET < 英検」というイメージができると思います。
ただ、JETには10級~1級まであり、級によっては英検よりもレベルが高くなります。次はもう少し細かくレベルを見てみましょう。

英検の級に換算

【JET】公式サイト スクリーンショット
【JET】公式サイト スクリーンショット

JETの公式サイトには、上のようなレベルの表があります。ただ、英検の級との比較がないのでちょっと分かりづらいかなと思います。

そこで、調べたところ「レプトン英語教室」というJET受験に力を入れている塾のサイトが参考になりそうでした。(レプトン英語教室については、後でまた紹介します)

レプトンによると、JETと英検の対比は以下のようになっています。細かくレベル分けされ、英検5級以下のレベルに関してもカバーされています

JET英検
1-2級4級~準2級
3-4級5級~3級
5-6級5級~4級
7-8級~5級
9-10級

【参考】レプトン ロードマップ

例えば、英検5級を持っているという場合はJETの5-6級から受験するのがちょうどいいというのが分かります。3-4級だと英検3級レベルの内容も出てくるので、ちょっと難しい問題もあるかもしれません。

英検Jr.のゴールドも英検5級と同じ~すこし簡単なレベルなので、同じくJETの5-6級が良さそうです。ブロンズやシルバーの場合は7-8級9-10級が良いかと思います。

JETの級(グレード)・試験内容

JETには10級~1級までありますが、10種類の試験があるわけではなく「1-2級」「3-4級」のように分かれています。英検で「常にダブル受験をする」ようなイメージに近いかもしれません。

例えば、「1-2級」を受験した場合は1級と2級両方の合否判定がされます。2級のみ合格、1級は不合格ということもあるでしょうし、どちらも不合格ということもあります。

試験後は合否にかかわらず、スコアレポートが送られてきます。何がどのくらいできているのかが詳しく記載されているので、次にどの級を受けるのかの参考になります。「7-8級の7級は不合格だけど、このくらいなら次はもう5-6級を受けてしまおうかな」というような判断もできますね。

級ごとのテスト構成

9-10級はリスニングのみ、7-8級からはリスニングとリーディングで構成されています

級ごとの試験構成は以下の通りです。

Listening
Reading
満点
合格点
1-2級
35問
(30分)
25問
(20分)
180点
  • 【1級】145点~
  • 【2級】105点~
3-4級
35問
(30分)
20問
(15分)
180点
  • 【3級】145点~
  • 【4級】105点~
5-6級
40問
(35分)
10問
(10分)
180点
  • 【5級】145点~
  • 【6級】105点~
7-8級
25問
(30分)
5問
(5分)
100点
  • 【7級】80点~
  • 【8級】50点~
9-10級
25問
(30分)
無し
100点
  • 【9級】80点~
  • 【10級】50点~

【参考】JET 受験級の目安

この後見ていきますが、級が変わっても内容ががらりと変わるわけではなく、少しずつ難易度の低い問題が減り、難易度の高い問題の数が増えていく感じです。

回答方法はマークシート(3択)で、指示は英語と日本語両方が書いてあります。

JETの過去問をチェックしよう

JETの公式ページで解説付きのサンプルを見ることができます
【JET過去問解説100】https://www.jet-japan.ne.jp/experience/

公式サイトのサンプルは1問1問しか進めず、ざっと見ることができないので大変見づらいです。無料ではありますが、登録も必要です。

面倒だにゃ~」という人のために、ざっくりまとめてみました。でも、実際に受験する場合は受ける級だけでもサンプルを見るのをおすすめします

※カッコの中は、それが出題される級です

Listening リスニング

絵を見て、聞こえたものを選ぶ問題(10級~1級)

読み上げられたものはどれかを選びます。

リンゴの絵が描いてあって、「2. apple」と読み上げられたら2を塗りつぶします。級が上がると単語だけでなく長めの音声・会話になります。

例えば、以下のような問題では「スリッパがどこにあるのか」を聞き取る必要があります。

【JET】過去問解説より引用
【JET】過去問解説より引用
適切な返事を選ぶ問題(10級~1級)

「名前は?」と聞かれたら「Yes.」とかでなくて「I’m xx.」という返事を選んでくださいね、という問題です。

級が上がると返事の方は読み上げられず、書いてあるだけのものも出ます。

リスニングの音声は、すべての級において2回流れます。

Reading リーディング

絵を見て、一致するものを選ぶ問題(8級~1級)

絵が何を表しているのかを答えます。以下のようにリンゴの絵があって、1.apple 2.banana 3.orange となっていたら1を塗りつぶします。

【JET】過去問解説より引用
穴埋め問題(6級~1級)

文章の中にあてはまる語句を入れます。イラスト付きのもの、文章だけのものがあります。

【JET】過去問解説より引用
【JET】過去問解説より引用
文章や表を読み取って、質問に答える(4級~1級)

4級からは長めの文章を読まされる問題も出ます。グラフなどを見て答える問題も出ます。

【JET】過去問解説より引用
【JET】過去問解説より引用

JETの試験対策

参考書で勉強する

JETの試験対策用には過去問集と「Hello! JET」というドリルが出ています。いずれもアマゾン・書店では販売されていません。以下のサイトからの通販のみです。

【Hello! JET 購入ページ】https://www.lepton.co.jp/hello-jet/
【JET新公式問題 購入ページ】https://www.lepton.co.jp/jetmogi/

公式サイトの解説付きサンプルでも充分かなという感じがしますが、やっぱり見づらいのでしっかり勉強したい場合は1冊買ってしまった方が便利そうです。

英語教室Leptonで勉強する

子ども英語教室Lepton(レプトン)では、JETの受験・合格を目標に勉強を進めていきます。JET1級合格の後は、次のレベルの試験であるTOEIC Bridgeにもチャレンジできるようカリキュラムが組まれています。

参考書だけでは物足りない」「JETもTOEIC Bridgeもどんどん受験したい」という場合は、レプトンもチェックしてみてください。無料体験や資料請求も可能です
https://www.lepton.co.jp/

JETの受験申し込み

JETはの受験申し込みは塾や学校の団体からだけでなく、個人でも可能です。

個人受験の場合は以下のページで受験会場や日程を確認し、ネット上で申し込むようになっています。
https://www.jet-japan.ne.jp/personal/

JETは年に4回実施されます。最近は3月・8月・10月・12月のように春夏秋冬に1回が基本のようです。若干ずれるときもありますのでよく確認してくださいね。

受験日のおよそ30日後に合否の結果が郵送されます

受験料について

受験料は以下の通りです。

1-2級
3,900円
3-4級
3,600円
5-6級
3,300円
7-8級
3,100円
9-10級
2,900円

(税込)


JETはこんな人におすすめ

JETは「将来的にTOEICを受験したいけど、TOEICもTOEIC Bridgeもちょっと難しすぎる」という場合におすすめです。

JETではTOEICの問題に出てくるようなビジネスメールなどが題材にされることはありません。小学生くらいの子供にも親しみのあるシチュエーションを扱っているので、「英語力はあるが内容が難しくて解けない」ということが極力無いようになっています

試験時間はどの級も1時間もかからない、というのも気が楽ですね。

TOEICじゃなくてTOEFLの子供向けもあるみたいだけど、こっちでいいのかな?
……と、よく分からなくなってしまった場合は以下を参考にしてみてください。TOEICとTOEFL、どちらがどのような人に必要な試験なのかを説明しています。
必要なのはトーフル? トーイック?

その他の英語資格

JETが簡単だと感じるようになったら、TOEIC Bridgeに進んでみましょう。

TOEFLの方の子供向けとしては「プライマリー」「ジュニア」が用意されています。将来留学を考えている場合はこれらがお勧めです。


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