覚えておきたい有名な【英語のことわざ】

ことわざは英語で “proverb” といいます。
誰もが一度は見たことのあるような有名な諺、英語では何と言うのでしょうか?

今回は、英語のことわざの中からよく聞くものをご紹介します。

お決まりのフレーズをたくさん覚えておくと、和訳・英訳の時や文章を作るときに早く正確に行うことができますよ。


有名な英語のことわざ

1. 百聞は一見にしかず

Seeing is believing.

「百聞は一見にしかず」は「100回聞くよりも、1回見た方がいいよ」という意味。

英語の方は直訳すると「見ることは信じること」です。「~ing」の使い方を学ぶ際、教科書などで覚えた方も多いのでは?

2. 覆水盆に返らず

It is no use crying over spilt milk.

一度こぼれた水は元に戻らない、という意味のことわざ、「覆水盆に返らず」。

英語版を直訳すると「こぼれたミルクのことを嘆いてもムダだよ」という感じ。英語の方がパッと見て意味をとりやすいかもしれませんね。

it is no use ~ing(~してもムダ)」の言い回しとセットで、中学の教科書に載っていた記憶があります。テストにもでました。

3. 転がる石に苔むさず

A rolling stone gathers no moss.

この「転がる石に苔むさず」には日本語版も英語版も、いい意味と悪い意味があります

いい意味:「活発な人は生き生きしている(苔は悪いものだという考え方)」。
悪い意味:「考え方をころころ変える人は成功しない(苔は良いものだという考え方)」

アメリカでは前者の意味で、一方、保守的な考え方をする人が多いイギリスや日本では後者の意味で使われるのが一般的です。もちろん、文脈で変わることもありますけどね。

4. 光陰矢のごとし

Time flies.

日本語の「光陰」は時間・月日を表しています。時は矢のようにはやく過ぎ去っていくということです。

英語の「Time flies.」はあまりにシンプルで、なんだか感動しますね! 時間が経つのはあっという間、「時間が飛ぶ」。まさにその通りです。

5. 転ばぬ先の杖

Look before you leap.

慎重に行動しましょうね、という意味のことわざ。

英語の方を直訳すると「跳ぶ前に見よ」です。

6. 寝た子を起こすな

Let sleeping dogs lie.

「寝た子を起こすな」は、やっと寝た子供を起こして泣かせるな、ということから転じて「余計なことをするな」という意味で使われます。

英語の直訳は「寝ている犬はそっとしておけ」です。眠っている犬を起こすと吠えてしまうからです。日本語との違いは犬に例えるか、人間の子供に例えるかですね。

「~させる」という時の、使役動詞の使い方、覚えていますか?
(Let / Have / Make) + 目的語 + 動詞の原形」です。このことわざだと “sleeping dogs” が目的語になっています。

使役動詞は、”Let sleeping dogs lie.” で覚えてしまうのがおすすめです。

7. 虎穴に入らずんば虎子を得ず

No pain, no gain.

こけつにいらずんばこじをえず。日本語の方がなんだか難しいことわざですね。
トラの住んでいる洞穴に入らなければ、トラの子は捕まえられない。つまり、危険を冒さなければ大きな成果は得られないですよ、という意味です。

英語はもう、そのまま!「痛みなしで得られるものは無い」。
ことわざでなくとも、 “No ○○, No ○○.” という表現はよくありますね。

8. 一石二鳥

Kill two birds with one stone.

これは元々、イギリスのことわざでした。1つの石を投げたら2羽の鳥が落ちたことから、「1つの行為で2つの利益を得る」という意味です。

日本語は、ことわざというか四字熟語ですね。

9. 早起きは三文の徳

The early bird gets the worm.

早起きするといいことがあるよ、という意味。日本語の「3文」とは昔のお金で、今で言うと100円~300円くらいだそうです。

英語の方は直訳すると「早起きの鳥は虫を捕まえる」です。こちらは分かりやすいですね。

10. 郷に入っては郷に従え

When in Rome, do as the Romans do.

「ローマにいるときには、ローマ人のするようにしろ」が直訳。日本語同様に文字通りですね。

do as~(~のようにする)” も、覚えておくと便利なフレーズです。”Do as I say.(私の言うとおりにしてね)” と言いながら何かを教えてあげるときにも使えます。

11. ローマは一日にしてならず

Rome wasn’t built in a day.

日本語:ローマは一日にしてならず

「ローマ」が入ることわざをもう一つ。こちらは日本語でもローマですね。

このローマは今のイタリアの首都ではなく「ローマ帝国」を指します。ローマ帝国が長い時間をかけて築かれたように、何か大きなことは、長い時間をかけないと成し遂げられないということです。

12. ペンは剣よりも強し

The pen is mightier than the sword.

(ペンで書かれた)言葉や思想は、暴力よりも影響力があり強いという意味。

英語は、比較級の使い方(-er + than)で覚えた人が多そうなことわざです。

13. 人の噂も七十五日

A wonder lasts but nine days.

日本語:人のうわさも七十五日

噂もしばらくたったら忘れられるものだ、という意味。日本語の方は75日と結構長いのに対し、英語版はたった9日なんですね~。

英語は “but” の使い方がポイントで、「ただ~」「ほんの~」という意味になります。
直訳すると「人のうわさは9日しか続かない」です。

14. 明日は明日の風が吹く

Tomorrow is another day.

日本語:明日は明日の風が吹く

「先のことを考えても仕方ないよ」「なんとかなるよ」という時に使われますね。

“Tomorrow is another day.” を直訳すると「明日は別の日」となります。

15. 三人寄れば文殊の知恵

Two heads are better than one.

英語だと、「1人の頭より2人の頭」。日本語の方は「3人」で、違いが面白いですね。

“better than” や、”one” の使い方(同じ単語を繰り返さない・ここでは”head”)を覚えておきましょう。

日本語の方の「文殊」は知恵をつかさどる菩薩だそうですよ。

16. 時は金なり

Time is money.

時間はお金と同じく貴重なので、大事にしましょう、というときに使いますね。

ベンジャミンフランクリンの言葉が元だとされています。
「時は金なり」は、それが日本に入ってきたときに訳されたものです。

17. 終わり良ければすべて良し

All’s well that ends well.

結末が最も大事だ、という意味で使われます。英語の方は、シェイクスピアの作品タイトルです。

All’s” というのは、”All is” を省略したものです。



日常会話や映画などで、さらっと出てきているものを集めてみました。

「~って(ことわざで)言うでしょ?」のように使うことも多いかもしれませんね。そんな時は “The proverb says, ‘xxxxx(好きなことわざ).’” とカッコよく言ってみましょう!


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