【くもんの英語】の学習方法はどんな子に向いてる?
2020年度から小学生の英語も必修化され、読み書きの知識もしっかりと身に着ける必要が出てきました。「くもん(公文・KUMON)の英語」はそんな読み書きに特化していると評判です。
この記事では、
「そもそも、くもんってどんなところ?」
「英語はどんな感じ? 算数のイメージが強いけど……」
「メリットやデメリットが知りたいな」
……といった疑問にお答えします。
筆者は子どもの頃、少しだけ公文に通っていました。英語ではなく算数と国語ですが、教室の雰囲気・勉強の進め方などは詳しくお伝えできると思います。
子どもながらに感じていたことも思い出しながら、正直にお送りします。
くもんはどんなところ?
まずは、「くもんってよく聞くけど、どんな塾なの?」という方もいらっしゃると思うので説明します。
※あくまで筆者が通っていた時期・教室の例です。場所や時代によってちょっと違うかもしれません。
- 好きな時間に教室に行き、宿題を提出。その日に教室でやるプリント(ノルマ)をもらいます。
- 自分で進めて、終わったら先生のところに持っていきます。
- 採点してもらって、やり直しを命じられたら何度でもやりなおしです。ここで、提出した「宿題」に対するお直しももらいます。すべて100点になったら終了。
- 宿題用のプリントをもらって帰る。
これを毎回やり続けます。勝手にやって勝手に帰る。一応「教室に行く」とはいえ、塾と呼ぶにはめちゃくちゃ地味です。
公文は、「先生の講義を聞いて授業を受ける場」ではありません。「先生」と言いますが、公文の先生はプロの教師ではなく「公文から教室を開くことを許可された人」です。(中には、たまたま免許を持っている方もいると思いますが……)
公文は自主学習・宿題がメインです。つまり、渡されるプリント(教材)が公文の命で、長年生き残ってきました。
くもんの英語はインプットに特化
さて、そんな「講義無し」の公文ですから、当然「英会話」の勉強はできません。
基本的には読み書き、つまりインプットに特化しています。個人的には、まさに「特化」という言葉にふさわしいやり方をしていると思います。
(一応、音声ペンも都度使用しリピートする練習(音読)はありますが、やりとりが発生するわけでも、発音チェック機能があるわけでもないので「会話」の練習にはならないでしょう)
公文ではひたすら問題を解いては、細かくやり直しを要求されます。
例えば、国語では「●●を表している部分を抜き出せ」という問題が出たら、解答欄では「、」が抜けているだけでもダメ。漢字の問題が出たら、「トメ・ハネ・はらい」はもちろん線の微妙な角度の違いもチェックされます。
そして、同じプリントを何回もやらされます。
ケアレスミスでもミスはミス。注意深く、着実に課題をこなしていく癖は付きます。上記は国語の例でしたが、英語では時制の一致や冠詞の使い方などが「細かくチェックされる」ものにあたると思います。
学校や試験の勉強は読み書きができなければ始まりません。そして、試験では細かいミスも命とりになります。何度も繰り返し、かつ正確に読み書きをこなしていく公文の英語は、いわゆる試験勉強に強くなれます。(公文では英検やTOEFL Primary / Juniorといった資格取得にも力を入れています)
次は教材とレベル分けについて見てみましょう。
教材のレベルと費用について
公文の教材は、自分で読んで自分で進めていけるよう、非常に分かりやすく説明がされています。
(繰り返しやらされるので時間はかかりましたが「問題や解説の意味が分からなくて悩む」ということは私も無かったと記憶しています)
英語の教材ではアルファベットや簡単な単語を音読したりなぞって書く練習から始まり、英文法も少しずつ学んでいきます。レベルが上がると長文読解も扱います。
レベルは3A~Tまで、28段階に細かく分かれています。最後の方は「大学教養課程相当の研究コース」です。
「小学生」「中学生」などレベルの目安が記載されていますが、公文は進めるならどんどん先に進めていける仕組みです。早く進めれば、小学生でもJ1あたりを使えるかもしれません。
教材費
公文では、教室でも宿題でもプリントを使います。
宿題のプリント枚数は自分で決めることができるのですが、教材費は月額料金に含まれているため多く貰ってやればやるほどお得ではあります……が、宿題がこなせず嫌になってしまう子は結構多いようです。私もそうでした。学力や、他の習い事との兼ね合いなどを考え、終わらせることのできる枚数を見極めましょう。
また、英語を選択した場合は音声ペン「E-Pencil(イー・ペンシル)」が購入必須となります。6,600円(税込)です。
くもんの英語のデメリットとは?
公文の英語のデメリットとしてよく挙げられるのが「これで英語力は付かない」というものです。(ここで言う英語力とは、話すことを含む4技能を指しています)これに関しては、
会話は扱ってないんだから、しょうがない!
……の一言に尽きます。
公文は英会話教室ではありません。ピアノ教室に行って「歌がうまくならない」と嘆いているようなものです。英会話を強化したければ、会話を扱っていない公文に頼るべきではないのです。
公文では「聞けない英語は話せない」「読めない英語は書けない」という考えのもとで、読み書きという土台をじっくり鍛えます。
そして、このようなインプット特化型と相性がいいのがオンライン英会話サービスだと思います。通い型の英語教室と比べると費用も安く抑えられ、組み合わせて使うのに向いています。
くもんの英語はこんな人におすすめ
この記事内で何度も触れた通り、くもんの英語は読み書きを鍛えたい人に向いています。英検などの資格に向けて勉強したい場合にもいいでしょう。
性格としては、毎日コツコツまじめに宿題をためないように取り組める子、繰り返しの連続がストレスにならない子が向いています。
ちなみに私は宿題をためてしまうタイプだったのでだめでした。国語はまあやって良かったと思いますが、算数は苦手なままだし大嫌いになりました。(くもんが悪いのではなく、私には向いていなかったんです)
ある程度年齢が上がれば、ゆっくり正確に進めるのが良いことだと理解できます。宿題も大切だと分かります。でも、子どもにはただただストレスの場合もあります。年齢や性格を考え、英語そのものを嫌いにならないように気を付けていてください。
くもん基本情報
- 【幼児・小学生】7,150円~
- 【中学生】8,250円~
- 【高校生以上】9,350円~
※「E-Pencil」は英語を選択した場合のみ購入必須
※入会金不要
無料体験も受け付けているので、教室の雰囲気も含めて様子を見に行ってみてもいいでしょう。