英語の発音学習にも役立つ!【日本・欧米アニメーションの違い】
英語のDVDやBlu-rayを、もっと楽しめる見方を紹介しまーす。
2019年の夏に公開されたポケモン映画「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」
ポケモンを見て育ってきた私としては、とても懐かしいです。
日本では珍しい音声収録方法
フルCGで描かれる「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」
音声収録も「プレスコ」という日本では珍しい方法を用いているようです。
プレスコとは
prescoringの略です。
ざっくり説明すると、声優がアニメの口パクに合わせるのではなく、絵を声優の口の動きに合わせる手法です。
欧米ではプレスコが主流
海外アニメを見ていて、「なんだか口がやたら動くな」と思ったことはありませんか?
よーく見ると分かるのですが、セリフで「v」の音が出ているときは下唇を軽く噛んでいるような絵になっています。
海外アニメのDVDやBlu-rayを持っている人は、スロー再生して見てみてください。
ためしに“I have…”とか言っているあたりのvのところで一時停止してみてください。
できましたか? 細かく動いていて、むしろピンポイントで止めるのが難しいですよね。
これは一般的な日本のアニメとの大きな違いの一つです。
欧米のアニメ
欧米では、フルアニメーションというのが主流です。これは忠実に動きが再現されているものを指します。口の動きも忠実に再現されます。
先に声を収録して、それを元に動きのある絵を描いていくという順番で作っていきます。
ここで使われる方法をプレスコと呼びます。
日本のアニメ
一方日本では、リミテッドアニメーションというのが主流です。
リミテッドなので、限られた、とかそんな感じです。たくさん絵を描くのは大変なので、動きを簡略化しました。
この簡略化された動きに合わせて、後から声をあてていきます。
日本では、プレスコを用いることは珍しいのです。
ただ、昔から日本にもプレスコを用いたアニメはあります。
私が今思いつく中で分かりやすいのが「ギャグマンガ日和」かなと思います。明らかに声の方に合わせて絵が動いています。もうちょっと昔のアニメだと、「平成狸合戦ぽんぽこ」「耳をすませば」もプレスコを用いているようです。 ジブリは動きにこだわっていますから納得ですね。
そしてポケモンも日本のアニメですが、今回はプレスコを用いて収録されているようです。
先に声をレコーディングするんですね。
プレスコが主流な理由
なぜ欧米ではプレスコが主流になったのでしょう?
日本語って、あまり口を動かさなくても話せるし、通じてしまいますよね。
英語はどうでしょう?
英語は口をめちゃくちゃ動かさないと発音できないし、聞き取ってもらえません。
逆に言えば、音として聞き取れなくても口の動きを見ることで補完できるのです。
だから、アニメを作るときも「口が単純に開いたり閉じたりするだけなんて不自然じゃない?」となるわけです。
口元の動きに注目
ここを読んでいる方は、もしかしたら海外のアニメDVDやBlu-rayをたくさんお持ちかもしれません。
英語のために購入したというのが大きな理由でしょうから、音声を重視されている方が多いと思います。
でも時々、アニメの動きにも注目してみてください。
日本のアニメに慣れていると、プレスコが用いられたアニメの口の動きが気になって仕方ないと思います。この違いは面白いものです。
せっかく買ったDVDやBlu-ray、いろんな角度から楽しんでくださいね。
プレスコが使われている、「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」も口の動きに注目してみましょう!!