【ダブルディプロマ】とは?新たなグローバル教育の形になるかも!?

子供の海外留学に興味はあるけどその期間日本の教育が受けられなくなるのは少し不安。』という方にご紹介したいのが日本にいながら日本と海外の教育が同時に受けられるダブルディプロマという新しい英語教育の形です。
どんな学校が導入しているのか、ダブルディプロマの魅力とは何なのか、徹底解説します!


ダブルディプロマとは?

ダブルディプロマとは、日本と海外の両方の卒業資格のことを言います。

ディプロマ(diploma)』はいわゆる大学や専門学校の卒業証書のこと。大学や専門学校を卒業する際に『あなたはその分野の専門的な知識を得ましたね。』という意味の『専門士』称号が与えられるわけです。

それをダブル、つまり2つ取得出来てしまうのがダブルディプロマということです。これ、冷静に考えたらすごいことですよね。同時に2つの学校に通って同時に卒業したことにしてもらえるということですから。

そして実は日本と海外の両方の卒業資格が取れるダブルディプロマコースを日本で導入しているのはしばらくの間日本でたった1校でしたが、2020年度からまた少し導入校が増えました。まずは日本初の導入校について詳しくお話しますね。

日本で初めてダブルディプロマを導入した文化学園大学杉並中学・高校

※文化学園大学杉並中学・高校のダブルディプロマコース説明ページスクリーンショット

日本で初めて、そして現時点では唯一のダブルディプロマコース導入校は都内にある文化学園大学杉並中学・高校です。2015年に一期生を受け入れて本格的にスタートしました。以前は女子校でしたが2018年には共学化し、ますます活気づいている学校です。

この学校は、大学通信が行った学習塾へのアンケートで、『学習塾が勧める中高一貫校ランキング”グローバル教育に力を入れている学校”で6位になりました。

進学先はカナダのブリティッシュコロンビア大学などの海外の大学や、国際基督教大学(ICU)、早稲田大学国際教養学部、上智大学国際教養学部などトップクラスの大学ばかり。これでますます入学希望者が増え、それがこのランキング結果ということですね。


ダブルディプロマコースの特徴

※文化学園大学杉並中学・高校のダブルディプロマコース説明ページスクリーンショット

海外に行かずに欧米型の教育を受けられる

ダブルディプロマコースでは、日本の教育を欠かすことなく、カナダのブリティッシュコロンビア州の公的教育を受けられます。カナダのBC州の教育省から教師が派遣されるので、その指導力も確かなものです。BC州の授業はオールイングリッシュ、日本の授業は日本語で行われます。最初は生徒たちは切り替えに苦労するかもしれませんが、これが真のバイリンガル教育なのかもしれませんね(^^)

また、言語の観点で両方の教育が受けられるというだけではなく、授業の形態も全く異なるというのがこのダブルディプロマコースのポイントです。

日本の授業は基本的には先生主導で進むことが多いですが、カナダでは生徒主体で進んでいきます。生徒に問題解決のために試行錯誤させ、最終的にはクラスの前でプレゼンをするというアクティブラーニング形式。先生はあくまで生徒たちが自分で考え答えを探し出すまでの過程をサポートします。これで『自分で発見する』という楽しさを知ることが出来るので、先生が指示をしなくても生徒は自主的に勉強に励むようになるんですね。

よく親に『勉強しなさい』と言われるとしたくなくなると言いますが、まさにそうです。カナダでは宿題や補習なども強制することはありません。

例えばカナダに一定期間留学をして同じような教育を受けて帰国したとします。その場合は日本に帰国した時点で日本の教育にまた完全に浸る状態になるので、どんどんカナダで経験した自主的な学びは薄れていきます。

その点日本にいながら両方の教育を同時に受けられるダブルディプロマコースであれば常に異文化に触れていられますね。英語『を』学ぶのではなく、英語『』学ぶんです。

英語力が圧倒的に伸びる

そもそもダブルディプロマコースを検討する生徒は元から英語が好きだったり、得意だったり、もしくは英語の方が得意な帰国生などが多いですが、ダブルディプロマコースに入学すれば英語力は格段に伸びます

ダブルディプロマコースに入学した13人の一期生は既に卒業していますが、高校3年間でほぼ全ての生徒が英検準1級を取得したそうです。高校卒業レベルだと一般的には英検準2〜2級が平均です。

私は高校1年の時にアメリカに1年間留学をし、上智大学国際教養学部に入学しました。この学部は全ての授業がオールイングリッシュだったのでたった1年間留学経験があるだけでは歯が立たないほどの英語レベルでした。ですが、そういった環境に身を置くことで特に『英語の勉強』をしなくても大学卒業までには英検1級を取れていました。何が言いたいかというと、ダブルディプロマコースも私が経験したのと同じで最初の英語力が大したことがないとしても入学してしまえば英語力は確実に磨かれると言うことです。

英語の勉強って自主的に続けるというのが大変です。ダブルディプロマコースなら、言い方は間違っているかもしれませんが『嫌でも英語に触れる』環境なので英語力アップは約束されます。※とはいえ本当に英語が嫌いな子には向かないですよ(^^)

カナダへの5週間の短期留学がある

文化学園大学杉並高校のダブルディプロマコースでは、入学して3ヶ月後にはカナダのBC州にあるカナダの現地校で5週間学びます。短期留学によりカナダの歴史や文化を学ぶと同時にSocial Studies(社会学)の単位を取得出来ます。

入学してたった3ヶ月でがっつり海外生活に浸る経験が出来るのはすごいですね。いろいろな刺激があるのできっと5週間はあっという間だと思います。私も高校に入学して3ヶ月でアメリカに1年間留学しましたが1年間でも本当にあっという間だった思い出があります。

入学直後に非常に貴重な5週間を経験するので、その後のダブルカリキュラムの学校生活への順応が楽になります。これから始まる3年間の学校生活の準備運動のようなものでしょうね。

中学にもダブルディプロマ準備コースがある

文化学園大学杉並中学では、高校からのダブルディプロマコースにスムーズに順応するために中学2、3年から準備コースを設けています。

高校からいきなりオールイングリッシュの授業についていくのは結構大変なことなので、少なくとも英語で授業が行われるということに対しての抵抗感をなくし、少しでも英語力を伸ばしておく必要があります

※詳しくは公式学校ページで↓

文化学園杉並大学中学・高校のダブルディプロマ制度について


2020年度から新たにダブルディプロマを導入した学校

2020年度より、下記の学校でもダブルディプロマが導入されました。今後どんどん増えていきそうです。

  • 麹町学園女子高高等学校
  • 神田女学園高等学校
  • 国本女子中学高等学校
  • 大阪学芸高等学校

まとめ

ダブルディプロマコースを導入している学校は日本でも増え始めています。インターナショナルスクールだと日本の教育を受けられなくなるのである程度覚悟が要りますが、ダブルディプロマは卒業時の進学先の選択肢が日本、海外と両方残るという非常に魅力的な教育の形です。

ですがこの取り組みは今後確実に注目を集めていくと言われています。日本は英語教育に関しては世界と比べるとまだまだ遅れているので、これからの日本のグローバル教育の形は確実に変わっていきます。今回お話ししたダブルディプロマのように日本にいながらにして海外の教育を受けられるという非常に画期的な英語教育です。

実際に海外で留学をしていた私から見てもダブルディプロマコースは是非自分の子供たちの進学の際も選択肢に入れたいなと思いました。


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