【カランメソッドとは?】受講できるオンラインスクールも紹介!
「カランメソッド」という単語を目にしたことはありませんか?
自分のため、もしくは子どものために英語について調べていると、ソコソコの確率で出会うと思います。
「今まさに調べていた!」
「なんだか聞いたことがあるけど、実はよく知らないままだった」
……というあなたのために、今回はカランメソッドについて分かりやすく解説します。
カランメソッドとはどんな学習方法なのか、メリットやデメリット等を説明しています。カランメソッドを用いたレッスンを受けられるスクールも紹介しているので、やってみたくなった場合は参考にしてみてくださいね。
カランメソッドとは?
カランメソッドとは、「話す・聞く」に特化した英語学習方法の一つです。
1960年にイギリスの語学学校「カランスクール」で開発されたことからその名前が付いています。
画期的、かつ効率的なトレーニングを行うカランメソッドは、現在では世界30か国で導入されています。まずはなんとなく雰囲気を知るために、こちらの動画を見てみてください。
なんだかとてもせわしないというか、落ち着かないですよね。
「どうしてこの先生、生徒の言葉にかぶせて喋ってくるの?」「なんか怖い……」と感じたかもしれませんが、これこそがカランメソッドの特徴なのです。詳しく見ていきましょう。
カランメソッドの特徴
カランメソッドというのは、基本的には「聞いた音を頼りに、ひたすら発声する」という流れで行われるトレーニングです。これにより必然的に、リスニング力が付きますが、さらに特徴的なのは以下の点です。
- 質問は2回繰り返される ⇒ フルセンテンスで答える
- 決められた言葉で回答する
- 短縮形があるものはそれを使う(it is⇒it’s など)
- 高速でのやり取りを繰り返す
質問は2回繰り返される ⇒ フルセンテンスで答える
例えば、先ほどの動画の1:31あたりを見てみてください。回答のサポートが入ったり、言葉をかぶせたりしているのでちょっと分かりづらいですが、以下のような質疑応答がなされています。
先生:Do you put a lot of butter on your bread? Do you put a lot of butter on your bread?
生徒:Yes, I put a lot of butter on my bread.
このように、先生は同じ質問を2回します。
聞いていること自体は、(この質問であれば)通常はyesかnoで答えればいいだけですよね。
ですが、“Yes.” だけではダメなんです。カランメソッドのレッスンでは「フルセンテンスで答える」ことが要求されます。これにより、文法を正しく身に着けることができます。冠詞のつけ方や時制についても、厳しくチェックされます。
例えば、「単語をたくさん書いていたら、手が覚えてくれた」という経験がある方は多いのではないでしょうか。それと同じく、「体で覚えていく」というイメージが近いと思います。
決められた言葉で回答する
質問に対する回答は決められています。自分自身の意見を織り交ぜて会話を発展させたりすることはありません。
「私は○○していますか?」⇒「はい、あなたは○○しています」という感じで、コミュニケーションとしてはかなり変なやりとりです。でも、これがカランメソッドです。
また、回答の初めの部分は先生がガイドしてくれるので、生徒側は続けて話します。最初に紹介した動画でも、”Do you ~?”の後にすぐ、生徒ではなく先生が”Yes, I…”と答え方を示してくれていますよね。
さらに、途中で続ける言葉が分からなくて止まってしまった場合も、先生が次の単語を言ってくれます。
これが繰り返されるため、「かぶせて話している」ように聞こえますが、実際かぶせて話しているのは生徒で、そうするルールなのです。
短縮形があるものはそれを使う
短縮形があるものは常にそちらを使います。”it is…”などと言ってしまうと即座に”It’s“に訂正されます。
簡単そうに思えるかもしれませんが、ずっとやり取りしていると意外と混乱してきます。
高速でのやり取りを繰り返す
このような流れが常に高速で繰り返されます。先生も生徒も、しゃべり続けます。
質問の意味や回答を日本語で考える時間は一切与えられず、瞬時に英語で反応することを求められます。
カランメソッドでは、「どうしても日本語で考えてしまう」というのを半強制的になくしていくことで、学習時間がぐっと短縮されるのです。
これにより、通常の1/4 の時間で英語を習得できるそうです。
Callanメソッドの授業時間は、他のあらゆる英語学習法の 1/4です。平均的な学生がケンブリッジ英語検定試験(PET)のレベルに到達するまでに、通常は350時間が必要とされることに対し、Callanメソッドで必要とされる時間は80時間です。ケンブリッジ試験準備(FCE)コースの時間は、たったの160時間です。
カランメソッドのテキストについて
さて、基本は先生の言葉を頼りに進めていくカランメソッドのレッスンですが、テキストも存在しています。
こちらはレッスン中に見ながら進めるというよりは、復習用に使うものです。
あとでまとめて紹介しますが、カランメソッドにはそれを扱える「認定校」というものがあります。テキストは認定校でしか購入ができません。
QQ Englishやネイティブキャンプ、ジオスオンラインは認定校であり、テキストの購入が可能です。
カランメソッドの最初の方は「Is this a pen?」のような簡単な質問が多いのでテキストは不要に感じるかもしれませんが、ステージ(レベル)が上がるにつれて難しくなるため、あった方が便利でしょう。
カランメソッドの注意点
ここまで読んでくれたあなたは、「効率よく英語力が身につけられるなんて、めちゃくちゃいいじゃん!」と思い始めたかもしれません。
ですが、カランメソッドに手を出す前に知っておいた方がいい注意点も、念のため把握しておきましょう。
「楽しく英会話」ではない
特徴のところで説明した通り、先生と生徒は決められた質問・回答でやりとりをしてレッスンを進めていきます。
文章の訂正は都度入りますが、レッスン中に詳しく解説したりはしませんし、会話を発展させてコミュニケーションを図ることもしません。
講師と仲良く、時には雑談も入れつつ楽しく英会話のレッスンをやっていきたい、という人には向かないでしょう。逆に、「他人と雑談なんか面倒なだけ。英語を話すことだけに集中したい」という人には向いています。
また、カランメソッドは非常にサバサバとレッスンが進みます。
大人は、そういうものだと分かって受講するのでいいのですが、小さな子だと「怒られているのかも」「怖い」と感じるかもしれません。「英語って怖い」になってしまわないように、子供に受講させる場合はよく考えてくださいね。よく理解せず受講して、「子どもなんだからやさしくしてよ!」なんて変なクレーム入れないように!
体力の消耗が激しい
とにかく話し続けないといけないのがカランメソッドです。常に忙しく、レッスン後はとても疲れることでしょう。
オンラインレッスンでは「週に●回」のように選べるところが多いと思いますが、あまり詰め込みすぎて体力的にも精神的にも力尽きて中断してしまわないよう、気を付けてください。
基本はイギリス英語である
イギリスで生まれたメソッドなので、イギリス英語が使用されます。
つづりで言えば、colorはcolourだし、アメリカ英語をメインに学習している日本人にとっては、聞きなれないも言い回し等も出てくると思います。
ここで「やってられるか!」となるか、「これを機にイギリス英語も学べてラッキー!」と思えるかは人それぞれです。TOEFLやTOEICはアメリカ英語なので、そっちに集中したい場合は前者になると思います。
カランメソッドの認定校
カランメソッドのレッスンが受けられるスクールを紹介します。
カランメソッドのレッスンは、実はいろいろなスクールで提供されています。
ただ、正式なトレーニングを経て「認定校」となっているところはまだまだ少なく、日本にある「カランメソッド正式認定校」は以下の6校だけです。※2020年5月時点
オンラインスクール
認定校かどうかはカランメソッドの公式サイトにて確認ができます。
また、「認定校である」というのは宣伝ポイントなので、認定校であればスクールのホームページ等に必ずそう書いてあるはずです。書いていないところは疑ってください。
カランメソッドはこんな人におすすめ
ちょっと変わった学習方法、「カランメソッド」をご紹介しました。
カランメソッドは、効率よく「話す」「聞く」のトレーニングができる学習方法です。
英語で考えたり、瞬時に正しい文法で話すことができるようになります。
自由会話ではないため、楽しくないと感じる場合もあるかもしれませんが、「これまでの学習方法とは少し違ったことをやりたい」という場合は一度取り入れてみてもいいかもしれません。
紹介したスクールの案内も見てみて、無料体験をしてみるのもおすすめです。
「ちょっと違うかな……もっと楽しそうな、子供向けのレッスンをしてくれるところがいいな」という場合は、こちらの記事も参考に、合いそうなところを探してみてくださいね。