【セミリンガル】とは?バイリンガル育児にひそむリスクを解説。

【セミリンガル】とは?〜バイリンガルとの違いを知っておこう〜

セミリンガルってなに?バイリンガルとの違い

そもそもバイリンガルセミリンガルどっちもわからない方も多いと思うのでまずはそこからですね。

バイリンガル(Bilingual)とは?

これは知っている方も多いかもしれませんが、バイリンガルとは『2ヶ国語を母語として(もしくは同等レベルで)使用できる人』のことです。

日本語も英語も完璧、または完璧に近いということ。

Biが『2つ、2倍』という意味で、lingualが『言語の』という意味です。

最近は『バイリンガル育児』という言葉も結構よく聞きます。日本にいながら我が子をバイリンガルに育てたいと思う親御さんが増えているんでしょうね。

セミリンガル(Semi-lingual)とは?

今回の記事は主にセミリンガルについてです。

バイリンガルはなんとなく聞いたことある方もいるかもしれませんが・・・
セミリンガルという言葉、実は私もつい最近知りました。

セミリンガルとは、2つの言語のどちらでも日常会話はできるものの、抽象的な内容を伝達したり理解したりできない状態を指す。いわば、日本語でも英語でも発音良く日常会話はできるのだが、どちらも学習言語としては中途半端で、ものごとを深く考えることができない。(下記サイトから引用)

https://biz-journal.jp/2018/09/post_24642_3.html

semiは『半』という意味。日本語も英語も半分ずつ、つまり中途半端という意味にも捉えられますね。


どうしてセミリンガルになってしまうの?

誰も最初から自分の子供にセミリンガルになってほしいとは思っていませんよね。
でも比較的セミリンガルになりやすい環境というのは実際に存在します。

セミリンガルになりやすい環境

海外駐在

幼い頃まだ日本語もまともに話せないような時期から親の都合などで海外に住むことになるケースはそんなに珍しいことではありませんね。

そんな時、『うちの子、自然と英語ペラペラになるからラッキー!うちの子の将来は安泰だわ。』と思うのか。
それとも『英語が喋れるようになるのは一つのメリットではあるけど、日本語の発達に遅れが出ないように意識しなきゃ!』と思うのか。

後者の方が堅実です。

この先一生英語圏で生きていく、ということであれば日本語が多少中途半端になってしまっても仕方ないと思います。
でも海外駐在する家族のほとんどは数年以内に日本に帰国する生粋の日本人家庭。

子供が幼い頃に海外駐在するのであれば、正直英語のことは二の次でOK。
家庭では日本語を優先的に使うように心がけることが最も大切です。そうでなければ幼い頃に習得すべき日本語能力が習得できないまま帰国することになってしまうかもしれません。

インターナショナルスクール

今は多少お金をかければ両親とも日本人のごく普通の家庭でも子供をインターナショナルスクールに入れることが出来る時代です。

(入学にあたり、両親のどちらかが英語が話せる必要があるケースが多いですが)

その場合も海外駐在のケースと考え方は同じ。
インターナショナルスクールに入学すると、一日のほとんどの時間は完全英語で過ごすことになります。日本人以外にも生徒がたくさんいますからね。

日本の幼稚園、小学校での生活で当たり前のように習得するであろう日本語で話す力、考える力がインターナショナルスクールに行くことでぽっかり抜けてしまうことは十分あり得ます。

母国語で話す力や考える力が乏しいことで、当然英語を運用する能力にも限界が来ます
一見英語ペラペラに見えて、思考力などは低いまま育ってしまうということにもなりかねないということです。

もちろん、両言語をしっかり身につけ堪能になることで将来の可能性はぐんと広がるのでリスクばかりではないですよ。

言語能力だけでなく、インターナショナルスクールに身を置いたことでグローバルな視野を得る。そのおかげで世界に通用するビジネスパーソンになる人も多いのがインターナショナルスクールの特徴だと思います。

自宅で英語のみで育児

これは上記の2つ(海外駐在、インターナショナル)に比べるとセミリンガルになるリスクは小さめです。

ただ、英語ママ.comを読んでくださっているママ達に一番当てはまりやすいのかなと思ったので触れておきますね。

最近は日本にいながら子供をバイリンガルにしたい!と思って、頑張るママが増えてきています。
特に元々英語が話せるママに多いのが、ママから子供へ話しかけるときは100%英語で!というのを徹底するケース

もちろん否定はしないです。そうすることで圧倒的に英語に触れている時間が長くなり、必然的に英語力はつきますし。

でも、当たり前ですが生まれてから物心つくまでの間にその子が一番聞くのがママの声であり、話す相手がママですよね。

『日本語はどうせ学校に入れば嫌という程触れることになるから、今は英語!』と完全に割り切るのはあまりオススメはできないかな~と個人的には思います。

幼児の頃の言語習得能力は本当にすごい。幼児期に当たり前に習得するはずだった日本語能力を小学校に入ってから補おうとしてもなかなかできなかったりするものです。

まとめ

上記の3つの『セミリンガルになりやすい環境』にいて、なおかつ『親が英語ばかりに気を取られている』この2つが合わさることでセミリンガルになるリスクが一気に上がると思われます。

かといって『セミリンガルになりやすい環境』を否定するつもりは一切ないです!
むしろ英語習得においては最高に贅沢な環境とも言われますよね。

必ずしも上記の環境に入ったことでセミリンガルになるということではなく、普通に日本で生活し、日本語が話された環境で育つ子供たちよりはリスクが少々高めというだけ。

逆に言えば、このような環境にいる子供たちはバランスよく日本語と英語環境に馴染ませることで、みんながうらやむバイリンガルになる可能性も圧倒的に高いということです。

つまり、一番大事なのは親が英語ばかりに気を取られることなく、しっかりと母国語である日本語を習得する環境を与えた上で英語に触れる機会も与えていくということですね。

※関連記事を読みたい方はこちら。

セミリンガルは相当な英語レベルに達しない限り生まれません。結構レベルの高い話だよね〜という感じです。

女子が筋トレをちょっと頑張ったくらいでムッキムキな体にはならないのと同じ(笑)で、普通に日本で英語育児をする分にはセミリンガルになる危険性はほぼないんじゃないかなと思います。

ということで気楽に続けていきましょう!


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