【おすすめ英語教育本レビュー】「ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語」

こんにちは~!
元子ども英語講師、3児の母、ちゅみママです。
話題の英語教育本を実際に読んで、どんな内容でどんな人におすすめの本なのか、本から学んだことをご紹介していく、【英語教育本レビュー】です。

自分の目的にあった英語教育本を手元に置いておくと、困った時に助かりますよ~!

「子どもには英語をできるようになってほしい!」
そんな素直な思いで子ども英語教育について調べ始める全てのパパママにぜひ読んでほしい本があります。

「ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語」
著者:斉藤 淳
ダイヤモンド社

この本は、

・子どもに英語を習わせたい
・将来、英語に困らないよう育ててあげたい
・科学的根拠に基づいた効率の良い学習方法を知りたい
・「英語が話せる」のゴールがまだ明確ではない
・臨界期を過ぎたらもう手遅れだと思っている
・プロおすすめの具体的な英語学習教材を知りたい



そんな人にぴったり!

応用言語学、脳科学、教育心理学などの科学的根拠に基づいた”英語ペラペラ”だけでは終らない「学習法&環境づくり」の決定版!

我が子の語学力のために、親ができることの全てがまとまっています。


著者の紹介

「ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語」の著者である斉藤淳さんは、元イェール大学助教授。専攻は比較政治経済学。バイリンガルの姉妹を育てたパパでもあります。

イェール大学は、アメリカ東部の名門私立8大学のうちの一つであり、世界トップクラスの高等教育機関として知られている大学です。

そこで斉藤さんは、「日本人留学生だけが圧倒的に英語ができない」という現実を目の当たりにします。

日本の教育が欠陥だらけであると感じた斉藤さんは、自ら仕組みを変えるべく衆議院議員に。しかし2度目の選挙で落選し、国レベルで教育を変えるのではなく、起業家として直接変化を巻き起こそうと、ゼロから英語塾を立ち上げ、4年間で3000人以上の生徒が通うまでに成功させました。

そして斉藤さんが地元山形と東京で立ち上げたJ PREP斉藤塾は、トップクラスの人気塾となったのです。

この本との出会い

「子供の英語教育」って、関心は高まっているのに色々な情報があって、結局どうすればいいの?とわからなくなる時があります。

例えば、臨界期。
「○歳までに英語を始めないと手遅れ」という声があるかと思えば、「臨界期ははっきりと証明されていない」とか。

英語の学習方法だってそう。
「とにかくたくさんの英語を小さなうちから聞かせましょう」という声がある一方で、「聞かせるだけじゃ英語は話せません!」とか。

元子ども英語講師であり、現在3人の子どもたちとゆるっとおうち英語を実践中の私としても、正しい知識・正確な情報をなるべくたくさん知っておきたいなとアンテナを張っているのですが、ま〜振り回されます。(笑)

そんな時にAmazonで高評価だった、「ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語」に出会いました。

実際に読んでみて、「この本は当たりだわー!!」と。

なぜならば、子どもの英語教育に興味があるママパパが知りたいであろう疑問をクリアにしてくれる上に、科学的根拠に基づいた「学習法と環境作り」にスポットを当てた内容だったからです。

「世界最高の子ども英語」で学んだ3つのこと

たくさんの気づきをくれた「世界最高の子ども英語」ですが、ここで全てを紹介しきれませんので、3つピックアップしてご紹介します。

①フォニックスは「自ら学ぶ」の土台をつくる
②何歳からでも手遅れということはない
③効果的な学習法を「ウチの子専用」にカスタマイズするコツ

①フォニックスは「自ら学ぶ」の土台をつくる

まずは「語学習得の基本的な考え方」に必要不可欠な3つのポイントをおさえましょう。

・「文字」ではなく「音」から学ぶ
・「断片」ではなく「かたまり」で学ぶ
・「英語を」ではなく「英語で」学ぶ

このプロセスで一番におさえておきたいのが、「文字」ではなく「音」から学ぶことです。

つまり、最初に学ぶべきなのは、アルファベットやPを「ピー」と読むといった学習ではなく、英語特有の音のルールである「フォニックス」だと、斉藤さんは言います。

なぜなら、フォニックス(音のルール)を学習することで、「自ら学ぶ子」の土台ができるからです。

フォニックスについての記事はこちら

フォニックスの最大の効用は、子どもが自分で学べる態勢を整えられることです。

これは日本語でいう「ひらがな」を学ぶことに似ています。

ウチの娘も、文字に興味が湧きひらがなを覚え始めてから、日常に溢れる「文字」への関心が高まり、自分で絵本を読んだりと、「自ら学ぶ」力がグーンとついたように思います。

フォニックスを学ぶことで、「自分で読めた!」「自分で英語が読めるぞ!」という自信が、「楽しい!」の気持ちに繋がるのですね。

本書では、フォニックスの具体的な取り入れ方が載っていて参考になります。

②何歳からでも手遅れということはない

子ども英語で必ず出てくる「臨界期」というキーワード。

臨界期についての記事はこちら

まず押さえておきたいのが、この「臨界期」とはもとも「母語の習得」に関して提唱された仮説だということです。母語としてネイティブレベルで習得できるリミットです。 

・8歳ごろまでにその言語に触れていないと、音の聞き取りや発音の点でネイティブレベルになれない
・10歳を過ぎると、文をつくる能力がネイティブになれない

こんな研究や主張があるそうですが、いずれも個人差があり、あくまでも仮説にすぎません。

早期教育のメリットは多くあり、早くから英語に触れることは悪いことではありません。
でも、それを過剰に強調されているのも事実。
おそらく幼児向けの英語教室などでは、マーケティングの意図もあるのでしょうね。

「うちの子はもう中学生だし、もう手遅れだわ。」と肩を落とすことはありません!
事実、年齢が上がると理論的な思考が発達し、小さい子が何年もかけて呑み込むことを、より短時間で理解することも可能です。

本書では、そのショートカット方にも触れていますので、年齢的な部分で諦めそうになっている親御さんにぜひ読んでいただきたいです。

③効果的な学習法を「ウチの子専用」にカスタマイズするコツ

「ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語」の著者である斉藤さんが運営する英語塾では、世界の語学研究者の間で基礎となっている考え方、「第二言語習得」(Second Language Acquisition)、略してSLAに基づいています。

SLAは「第二言語がどのようにして習得されるか」を科学的に研究する分野です。

SLA(第二言語習得)の研究でわかっている大元の常識の一つに、
「英語は年齢ごとに適切な学習法がある」つまり、「年齢に合わせて違うアプローチで勉強していく必要があること」があげられます。
読む・聞く・話す・書くの4技能をバランスよく高めていけばいいと言いますが、「同時に等しく」ではなく、年齢に合わせてより効果的なバランスで進めていくことが大切です。
これは子ども英語講師時代にも、とても感じました!

本書では、「子ども英語ロードマップ」として、どの年齢の子はどんな英語学習がいいのかを整理した表が載っています。

「よし!じゃあこの通りにやっていけばいいのね!」と思うと思いますが、そうではないんですよね。

あくまでも、これは言語を学ぶ上で誰にでも当てはまる基本原理でしかないそうです。

これを元に、「ウチの子専用」にかえていく、落とし込むのが親の環境づくり!

そこで大切になるのが

①子どもの「レベル」にあったコンテンツか
②子どもの「興味・関心」に沿ったコンテンツか



この2点です。

英語の大量インプットのために、子どもに政治経済の英語のニュースをいくら聞かせてもダメなのです。
理解可能なレベルの内容を大量にインプットすることに意味があります。

他にも、学齢が進んだ子に対していつまでも幼児向け教材を与えるのも適当ではありません。
簡単すぎたり、興味関心が持てない英文ではモチベーションが上がりませんよね。
この「モチベーションを保つ」ことも、第二言語習得ではとても重要だそうです。

本書にはたくさんのおすすめコンテンツ(教材・書籍・WEBサイト・DVD・アプリ)が紹介されていますので、パパママが一から英語コンテンツを探す手間が省けます。


まとめ

「ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語」についてご紹介しましたが、いかがでしたか?

英語教育成功者のオリジナルHow to本ではなく、世界の研究者が元にしているSLA(第二言語習得)に基づいた子ども英語の本ですので、科学的根拠があり信頼できる知識を得ることができる本でした!

Amazonでも星4.5の高評価です。

英語学習に使える具体的なおすすめコンテンツが満載なのも嬉しかったな。

子どもの英語教育について、真面目に考えたい人におすすめの1冊です。


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