【夜に駆ける英語ver. Into The Night】 日本語に聞こえる!?天才的な英語歌詞を解説します②

YOASOBIの大ヒットソング『夜に駆ける』。

英語バージョンとしてリリースされた『Into The Night』の天才的な英訳が話題を呼んでいます。

日本語の歌詞を損なわない「音遊び」が満載の『Into The Night』。

前回の記事では、「夜に駆ける」の概要とともに、『Into The Night』の英語歌詞と『夜に駆ける』の歌詞を比較し、ポイント解説をしてきました。

この記事では、前回の記事の続きである2番から解説してきますよ!

それではいってみましょう!


『Into The Night』全英語歌詞の解説

2番

君にしか見えない
何かを見つめる君が嫌いだ
見惚れているかのような恋するような
そんな顔が嫌いだ

Only perceiving through your eyes
I see nothing, I’ll soon hate you, keep me out, I’m crying out
You’re falling into deeper fascination, giving away your love
That expression has got me crying out

perceive = 知覚する・認める・気づく 
cry out = 大声で叫ぶ・大声で泣く

ここの英訳の素晴らしい部分は、韻を踏むように日本語の歌詞の音をうまくそのまま訳しているところ。

アンダーラインの部分を見比べてみてください。

「嫌いだ」を「crying out」に訳すことで、日本語歌詞の持つ音はそのままに、「泣き叫ぶ」ほどのに「嫌だ・嫌いだ」という意味を伝えていますね。

信じていたいけど信じれないこと
そんなのどうしたってきっと
これからだっていくつもあって
そのたんび怒って泣いていくの

She’s gonna try to me, she’s gonna lie Got to
force a belief and trust to keep on
Every time it happens, heap of attack, and now I’m back in
I got to cry, then who knows?

lie = 嘘をつく
force = 力・強さ
belief = 信じること
heap = 積み重ね・たくさん

この部分も、アンダーラインの部分の「音」が損なわれていません。
語尾の部分の音を合わせることで、「空耳アワー」感が出るんですね。

それでもきっといつかはきっと僕らはきっと
分かり合えるさ信じてるよ

So we gotta keep on
If you gotta keep on
Then we’re gonna keep on
One day, we will understand, I’m believing in you

gotta = 〜しなくちゃ
keep on = 続ける・やめない

だから僕たちは続けなくちゃ
君がやめないでいなくちゃ
僕たちがやめないでいれば、いつか分かり合えるよ

という英訳になっています。

日本語歌詞の「きっと」に含まれる気持ちを音が同じ「keep on」を繰り返し使うことで表していますね。

もう嫌だって疲れたんだって
がむしゃらに差し伸べた僕の手を振り払う君
もう嫌だって疲れたよなんて
本当は僕も言いたいんだ

No, wanna stop it, you got me tired of walking
As I show my needs, I reach to get back on, still not fit in
You free my hand, then leave it
No, wanna stop it, you got me tired of walking
Never told you the truth, I’m feeling that inside

wanna stop it = I want to stop it

「本当は僕も言いたいんだ」の部分は
“Never told you the truth, I’m feeling that inside”
(本当のことを言ったことがないけど、僕も同じ気持ちだよ)
と訳しています。

ほらまたチックタックと
鳴る世界で何度だってさ
君の為に用意した言葉どれも届かない

Back for another “tick-and-tocking” mode
Never refraining shamble, block of sound
Killing, oh, too many words that I gathered around
Won’t let me go to your mind

「君のために用意した言葉」=”too many words that I gathered around”
「どれも届かない」=”Won’t let me go to your mind”(君の気持ちに寄り添うことを君は許してくれない)

「終わりにしたい」だなんてさ
釣られて言葉にした時
君は初めて笑った

I want it to be done is what went out
It found a way to finally leak out of me
And for once, I could make you let out a smile

leak = 漏れる
for once = 一度だけ

騒がしい日々に笑えなくなっていた
僕の目に映る君は綺麗だ
明けない夜に溢れた涙も
君の笑顔に溶けていく

Saw what got seen hid beneath, and louder nights are keeping me down
My new images of you, now, appear heavenly now
What can “night” for you mean when fallen seas of tears are gone
They dissolve into the peace inside of you

「空耳アワー」的な1番のサビと同じフレーズが使われていますね。

「笑えなくなっていた」を”keeping me down”と訳しています。
「君の笑顔」は” the peace inside of you”。
(君の中に見出した心安らぐ場所)に、流した涙も溶けていく、という意味です。

変わらない日々に泣いていた僕を
君は優しく終わりへと誘う

Calling to life, hit beneath, crying days in the eternal
Give me what I saw in you, oh, what an end to stop all

音遊びが炸裂していますね〜!(笑)
日本語歌詞の目立つ母音を拾って、英語の音とマッチさせています。 
お見事!

沈むように溶けてゆくように
染み付いた霧が晴れる

Seize a move, you’re on me, falling and we were dissolving
See me to it, fog is leaving, bright air move

fog = 霧

最後の「晴れる」の部分ですが、「ha-re-ru」となり母音が「ア・エ・ウ」ですよね。
「晴れる」にあたる”bright air move”を見てみると、「ブライト・エアー・ムーブ」。
アクセント部分の音を拾うと「ア・エ・ウ」となっています!

忘れてしまいたくて閉じ込めた日々に
差し伸べてくれた君の手を取る

Want to leave it behind, tucked all days away, forget, and hid beneath
Hand in hand, extend to me, that let me know beyond falls

「忘れてしまいたい」=” want to leave it behind”(隠してしまいたい)

涼しい風が空を泳ぐように今吹き抜けていく
繋いだ手を離さないでよ
二人今、夜に駆け出していく

Through the seas of beyond, so loud and blows you afloat in the sky
New wind moving into you
Tonight, don’t ever lose sight of me and let go
You and me are running through the night in dark, i’ll take you

afloat = 浮かんで・なびいて
run through = 駆け出す

「繋いだ手を離さないでよ」の部分の訳の中には「手」「hand」が使われていません。

”Tonight, don’t ever lose sight of me and let go”(今夜は私を見失わないで、そして行こう)と訳されていました。

日本語歌詞にはない「Tonight(今夜)」が付け足されているのも面白いですね。


まとめ

今やアプリで簡単に英訳・和訳ができる世の中ですが、ご紹介したYOASOBIの『Into The Night』のような歌詞の英訳は、人だからこそできるんだよなぁと感心させられました!

この歌は、音を優先している部分があり、文法的に説明が難しい箇所がありますので、英語の勉強目当てで扱うにはレベルが高い曲です。

でも、「こんなふうに訳せるんだ!」「こんな表現の仕方があるのか!」と新たな発見があり面白いと思いますよ!

日本人アーティストの曲を英訳して世に送り出すのが当たり前になる日も、そう遠くないのかも知れませんね。


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